2017年04月04日

より大きなサイズへのいざない -16番ゲージを紹介します-A

 こんばんは。この春から(大学院での)入院生活が始まったカタナです。前回の更新から1週間ほど間隔が開いてしまいましたが、今回は私が製作した16番ゲージの中から、ちょっと古めの貨車たちを紹介したいと思います。時代設定は前回紹介した南武鉄道1001形と同じく、1950年前後です。

 まず全車共通の構造について説明します。貨車はある程度の数がないと列車として恰好がつかないですから、製作にあたっては1両あたりのコストをできるだけ下げるようにしています。このコストダウンにおいて重要になるのが走り装置です。2軸貨車を自作する際には、走り装置に金属製の軸受けパーツを利用してまとめるのが一般的ですが、これを使用すると1両分で700円から1300円ほどかかってしまい、貧乏学生の財布ではとても大量には揃えられません。

ワフ28000.JPG

軸受け元.JPG

 そこで私は、ジャンクで入手した天賞堂のワフ28000の軸受けパーツを複製して使っています。このパーツは、天賞堂が発売しているエボナイト製貨車の初期製品についていたもので、ブレーキシューの表現がないものの1段リンク式を再現しており、いわゆる”ヨンサントオ”以前の古い貨車を製作するにはぴったりのパーツです。

(ひとくちコラム)
 2軸貨車の走り装置は、時代を経るごとに改良が重ねられてきました。戦前まではシュー式、あるいは1段リンク式と呼ばれる構造のものが使われてきましたが、戦後に入り新たに2段リンク式が採用され、貨物列車の高速化が可能になりました。これを受け、1968年10月の全国ダイヤ改正(通称ヨンサントオ)以降、戦前製の古い貨車の2段リンク式への改造、あるいは廃車がおこなわれ、こうした旧型の貨車たちは急速に姿を消していきました。つまり1段リンク式を再現することは、ヨンサントオ以前の貨車を製作するうえで必要不可欠なのです。
(ひとくちコラムおわり)

軸受け.JPG

 これを「おゆまる」でかたどり、そこに市販のポリエステルパテを充填すると、このようにパテでできた軸受けが簡単に量産できます。

構造.jpg

 下回りの構造を上図に示します。それぞれの部材の固定には瞬間接着剤を多用しています。車輪受けは外側の軸受けと内側の補強でサンドイッチされる形になり、しかも瞬間接着剤で強固に固定されるため、軸受けを多少こじって車輪を押入れても問題はありません。

車体.JPG

 上回りは前回紹介した機関車同様、紙やプラを用いた自作です。貨車も車種によって鋼製のもの、木製のものがありますが、これは素材を変えることで表現しています。例えば鋼製の場合は、紙にリベットを打ち出したものを使います。木製の場合は、プラの表面にキサゲ刷毛で傷をつけることで木目の表現をしたものを使います。上の写真に示した車両の場合、車体はプラで、屋根は紙で作っています。

完成前.JPG

 塗装前の生地完成状態を示します。使用しているパーツはエンドウの車輪、KATOのナックルカプラー、ホームセンターで買える3mmのネジのみで、1両あたりに換算すると500円程しかかかっていません。また、金属パーツをほとんど使用していないので車両の重さも軽くなり、長編成化に有効です。これを艶消し黒で塗装し、特注のインレタを入れて完成となります。

 最後に、完成した個々の車両を簡単に紹介していきます。現在我が家には20両の貨車が在籍していますが、そのうち15両は自作したものです。これらすべてを1両1両紹介していくとキリがないので、今回はその一部をご覧にいれます。


ワム23000
ワム23000.JPG

 1938年から1954年にかけて15000両以上が製造された有蓋車です。戦後は2段リンク化改造のうえワム90000に編入されて生き残ったこともあり、2軸貨車の中ではもっともポピュラーな車両と言えるでしょう。ワム23000も製造時期によっていくつかのグループがあるのですが、今回はドアにリブがない初期製造車を作ってみました。

ワム3500
ワム3500.JPG

 こちらも1917年から1925年にかけて約11000両が製造された有蓋車で、戦前の貨物列車の写真を見ると必ず1両は入っているような車両です。ついこの間開館した京都鉄道博物館にも1両が収蔵されており、それに際してNゲージでも製品化されているので、ご存知の方もいるかもしれません。側面に入ったリブが目立ちますが、これにはエバーグリーンのH鋼形プラ材を使用しています。

ワ17000
ワ17000.JPG

 1905年に英国メトロポリタン鉄道から輸入された有蓋車を参考に、明治から大正にかけ日本で製造されたもので、約800両が製造されました。荷物扉のレールに雨除けと思われるフードがかけられているのと、側面の羽目板が縦方向なのが特徴です。終戦直後から1950年代にかけては、こうした明治期の旧型貨車も最後の活躍を見せていました。

トラ1
トラ1.JPG

 1927年から1931年にかけて約3400両が製造された無蓋車です。あまり目立たない車両ですが、無蓋車として初めて側面のアオリ戸が全開する構造を採用した車両です(それまでは側面の一部が観音開きに開く構造で、長い木材などの輸送には不便でした)。


ト20000
ト20000.JPG

 1933年から1940年にかけて約7300両が製造された無蓋車です。この車両はアオリ戸も含め全鋼製ですが、車体の腐食が激しかったため戦後に木体化改造がおこなわれました。そのため、鋼製の姿を再現すると貨物列車の雰囲気をぐっと古くできます。このト20000やワ17000は軸受けがシュー式となっているので、複製した軸受けのリンク部分を切り落とし、プラ角材を貼り付けて表現しています。

 以上、駆け足ではありますが我が家の黒貨車たちを紹介させていただきました。このような小さな貨車なら、工夫次第で16番でもここまで安価に楽しむことができます。また、貨車は比較的気軽に作れる(窓抜きが不要、塗装が黒1色で済む)ので、工作に自信のない方も、まずは試しに1両作ってみてはいかがでしょうか。
 私はまだそこまで加工していませんが、ウェザリングを施してみたり、積荷に凝ってみるのもおもしろいでしょう。

 今回も最後までお読みいただきありがとうございました。次回は…いずれまたということで。(新作作らなきゃ…)

posted by TRFC at 21:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記

Welcome to ようこそ 動物公園

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
私も同じく新入生(?) 大学院1年のキマロキです。

さて、東北大にこの春進学された皆さんのなかには、これが初仙台!という方も少なくはないかと思います。
そんな方々に、これから住まう仙台の名スポットをご紹介します。

もちろんそうでない方も、この記事をきっかけに仙台を訪れていただけると嬉しいです。

さてどこを紹介しましょう...という話ですが。
実はとある流行に感化されて、リアル“けもの”が見たくなってきたところでした。というわけで、「動物園」に足を運んでみましょう!

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posted by TRFC at 12:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記