2018年09月09日

考:仙台地区719系の現状

序論
 初めまして。たこちゅうと申します。
 趣味は撮ることも乗ることもするので一概にこれとは言えませんが、最近は仙台地区でよく写真を撮っています。よろしくお願い致します。
 今回は、最近仙台地区からの撤退が進んでいる719系について書こうと思います。実は私は約15年前に仙台に住んでいたことがあり、仙山線の719系によく乗っていたことは幼少期の良き思い出でした。しかし、現在719系は後継車両の導入により数を減らし、今や細々と活躍するのみになってしまいました。そこで、この記事では仙台地区の719系の現状の活躍について整理してみようと思います。

1.719系の簡単な概要
 719系(0番台)は、老朽化した急行型電車451系・453系の置き換え用として平成元年に登場した。451系・453系から部品を一部流用することでコストを抑えつつ、3扉の車体とすることで仙台地区のラッシュ時の混雑緩和に貢献した。また奥羽本線には、山形新幹線の開業に伴い標準軌用の5000番台が投入された。
 現在の仙台車両センター(以下仙セン)に配置された0番台84両は、登場当初は東北本線や仙山線に投入されたが、後に狭軌時代の奥羽本線福島口や磐越西線、常磐線、更には秋田支社に転属して秋田地区の奥羽本線にも進出する等の活躍を見せる。しかし後継車両であるE721系1000番台の投入に伴い廃車が進み、現在では常磐線、磐越西線と秋田地区の奥羽本線の運用を残すのみとなってしまった。
 次の章では、現在残されている数少ない仙センの719系の運用について述べることとする。

2.仙台地区に現存する719系の運用
 2018年7月現在稼働している仙センの719系は、H-4、H-12、H-15、H-16、H-17、H-19、H-20、H-22、S-27、H-40、H-41編成の計11本22両である。
 2-1.常磐線運用
  2018年7月現在、719系は常磐線の浪江〜原ノ町間を往復する運用がメインである。4両編成で早朝に仙台を出発し、原ノ町と浪江の間を計10往復した後、深夜に仙台に帰ってくるという運用が組まれている。東日本大震災と原発事故の影響により富岡〜浪江間が不通であることから取られている措置だが、全線開通後には同区間の719系の活躍にも何かしらの変化が起こるものと思われる。

 2-2.磐越西線運用
  磐越西線の719系は仙セン所属であるが、会津若松派出所に常駐して4両編成で運用されている。会津若松常駐車は赤べこのラッピングが特徴的な赤と黒の塗装であり、異彩を放っている。現在会津若松にはH-12編成とH-15編成の2本が常駐しているが、時々検査の都合等で通常塗装のH-16編成やH-17編成が代走として磐越西線に現れる時もある。
  また、会津若松常駐車の719系には「フルーティアふくしま」用のS-27編成もある。この編成は車内でスイーツを楽しむことが出来る観光列車として改造されたものであり、土休日には719系で運転される定期列車に連結して6両編成で走行する姿を見ることが出来る。

3.2018年度の仙セン719系の特殊な動き
 3-1.E721系運用の代走
  2018年5月20日午前、仙台駅構内にてE721系1000番台のP4-8編成から発煙があり、午前中の東北本線のダイヤが乱れるというトラブルが起きた。これが原因でP4-8編成はパンタグラフ周りの修理のために運用を離脱せざるを得なかった。このとき、701系の4両編成1本が郡山総合車両センターに入場していたことに加え、E721系の2両編成2本が「相馬野馬追」ラッピングを張り付ける時期にあったことから車両不足が発生し、急遽翌日の5月21日午後から5月26日午前まで719系の4両編成がE721系1000番台の運用を代走する事態となった。この代走にはH-4編成とH-22編成が充当され、主に仙台〜原ノ町間の常磐線の運用を代走した。さらに夜には山下行や新地行として運行する姿も見せた。

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5/24 246M 太子堂〜南仙台にて


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5/26 226M 坂元〜新地にて


 3-2.719系陸前山王駅疎開車両の廃車回送
  運用を離脱した719系の一部は廃車待ちの状態となり、陸前山王駅脇の線路に疎開されていたが、順々に廃車回送が施行された。廃車回送は牽引する719系6両の後ろに廃車となる719系2両を繋げた計8両での走行となり、廃車の2両は動力をカットして運転するという興味深い運転形態が取られた。1編成ずつの廃車回送であったことから疎開中の全編成を解体場所である郡山総合車両センターに送るには長期間を要したが、7月11日にH-6編成が廃車回送されたのを最後に、陸前山王駅に疎開されていた719系は全て姿を消すことになった。

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5/14 9534M 岩沼〜槻木にて


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7/11 9534M 陸前山王〜岩切にて


(※車両側の列番表示である9533Mは設定ミスによるもので、正しい列番は9534M)

4.終わりに
 ここまで仙台地区における719系の現状を見てきたが、やはり全盛期の姿からは遠くかけ離れたものとなってしまっており、当時の彼らの活躍を知る者としては悲しい限りである。しかし、未だなお活躍を続ける一部の車両たちが出来るだけ長くその使命を全うすることを期待したい。

5.参考文献
 鉄道ピクトリアル1990年4月号(通巻526号) (電気車研究会)
 写真は全て筆者撮影

以上


posted by TRFC at 11:23| Comment(0) | TrackBack(0) | あおば
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