2018年12月29日

東西線開業以前の市営バスの思い出

 はじめまして、今年の4月に入会したSATです。宮城県仙台市出身です。私は鉄道に興味を持ち始めた時期が高校生の頃で、特定の電車や路線について興味を持ったり写真を撮ったりしたこともありませんがよろしくお願いします。ペンネームはSATです。SATは仙台空港鉄道の略称です。高校時代から通学のために乗っていた電車に仙台空港アクセス線のものがあったことからとりました。
 私は今回、仙台市営バス(以下、市バスと記載)の紹介をします。私は高校に入学してから、通学手段として市バスを使うようになったことで、その系統の豊富さに興味を持ち、バスの写真を撮るようになりました。現在、地下鉄東西線が開業したことで便利になった一面がありますが、中には開業後に消えた系統もあります。そこで今回は東西線開業前の市バスの思い出について書いていこうと思います。とはいえ、市バスのことについて詳しく知らない方が多いと思うので、初めに仙台市交通局の経歴と、市バスの仕組みについて説明してから思い出を書こうと思います。このような記事を書くのは初めてですが、最後までお読みいただければ幸いです。

1. 仙台市交通局の経歴
 仙台市交通局のホームページに記載された沿革の部分から、南北線開業から現在までの経歴をまとめたものを以下の表1に記しました。
表1. 仙台市交通局の南北線開業以後の経歴

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 仙台市交通局は平成8年に閖上出張所を、平成10年に南仙台出張所を閉所させました。また、その後には超低床バスや「るーぷる仙台」、各地へのシャトルバスの運行を開始しています。平成18年には白沢出張所の業務が他企業に委託され、さらにその後1〜2年の頻度で業務委託が行われています。平成27年には東西線開業に伴いダイヤ改正が行われたほか、東西線開業の約5か月後には地下鉄駅の周辺地域への接続改善のためのダイヤ改正が再度行われています。

2. 系統について
 私は、市バスを特徴付けるものはバスの電光掲示板(方向幕)に映っている二桁または三桁で構成される系統番号だと考えています。そこで、市バスの系統番号の意味について調べました。
 まず、系統とは起点、終点及び途中の経由地が異なるバスの運行経路の最小単位のことです。系統は行先表示を分かりやすくするため、数字やアルファベットで表されます。数字やアルファベットで行先表示を表したものが系統番号です。系統番号を用いることで漢字の読めない人が利用しやすくなる、案内が簡単になるなどの利点があります。系統番号はるーぷる仙台やシャトルバス等を除く全系統に付けられており、仙台駅を発着通過する(115、213系統など例外あり)系統は三桁、地下鉄やJR駅を発着する系統は二桁で上り下りは同一番号となっています。特に三桁表示の系統番号では数字の上位二桁で大まかな方向が把握できます。系統番号と方向の対応表を表2に記しました。

表2.市バスの系統番号とそれに対応する行先(平成30年4月1日現在)

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 そして、アルファベットは市内中心部へ向かう上り便の終点に応じて付く場合と、同一経路上を運行するものが複数ある際に市バス営業所や出張所、地下鉄駅等が終点の系統に付く場合があります。そこで、それぞれの場合のアルファベットを表3、表4に記しました。


表3.市内中心部へ向かう上り便に付くアルファベット

表4.営業所、出張所、地下鉄駅等が終点の場合に付くアルファベット
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 アルファベットで行先が識別できるため、途中で乗った場合にも終点が即座にわかるようになっています。これは漢字が読めない人が文字だけで行先を理解するために用いられます。この表記方法は経歴に書いた平成18年の系統番号変更が行われた際に採用されました。これ以前の系統番号は仙台駅を発着通過する系統のみに付番されているうえに、同一系統で上り下り番号が違うという欠点がありました。その欠点を改善して行先を理解しやすくするために、現在の表記に変更されました。
 次に、東西線開業以前の公式ホームページに記載されていた系統番号と行先の対応表を表5に記しました。

表5.市バスの系統番号と対応する行先(平成25年4月1日時点のもの)
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 表2と表5を比較すると、東西線開業前は新寺・志波町方面に充てられていた系統番号が300〜340番台で、開業後は300番台と変化し、対応する系統番号の範囲が狭まっています。実際に仙台駅中心の系統番号体系で比較してみると、開業後の300番台は308系統の志波町経由霞の目営業所行きの1系統のみとなっており、東西線の駅周辺地域へ向かう仙台駅起点の系統が減少しています。200、400、500、600、700〜710番台についても、開業以前は営業所や仙台駅から遠い地区を終点とした系統がありました。しかし、開業後はそのような系統がほとんど廃止となり、地下鉄駅が終点となる系統が増設されてそれと対応するように地下鉄駅が起点となる旧系統と代替できる系統が新たに作られました。東西線開業の影響をほとんど受けなかった100、730〜780、800、900番台については、元々車以外の手段では行きにくい場所が終点となる系統が多く、バスが最適な交通手段となっています。730〜780番台では尚絅学院高校を経由する急行と青葉山経由の長町駅終点の系統が、800番台では南町通を経由して交通局大学病院へ向かう系統が廃止されたのみです。


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 上の写真は廃止となった459系統、荒町・若林小学校循環の方向幕です。この系統の本数は少なく、あまり見ない系統でした。(撮影日:平成27年11月30日)

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 上の写真は廃止となった757系統、工学部・西の平経由JR長町駅東口行のバスの写真です。特に夜に運行するものでは、山を下って長町駅方面に向かうときに市街地の美しい夜景を見ることができる系統でした。また、青葉山キャンパスを通過している際に乗車する学生が多くいました。(撮影日:平成27年7月17日)

 南北線の駅やJRの駅を発着する系統では、東西線の駅を経由するように経由地が変更された系統が新設されることで、経由地から地下鉄駅への接続が良くなりました。その一方閉所された新寺出張所の管轄であった岡田車庫への系統が廃止されました。影響を受けなかった愛子駅、泉中央駅発着の系統は駅から遠く、バス以外の最適な公共交通機関が存在しない場所が終点となるものが多く、その地域の交通において重要な役割を果たしています。
 また、東西線開業の影響を受ける地域では地下鉄による交通が主流で、その補助としてバスを用いるような運行に変更されています。

3.思い出
 これまでは東西線開業以前の市バスの系統や経歴について説明してきたので、ここからは地下鉄東西線開業時に廃止になった思い出深い系統について書いていきます。
 まず、609・719系統の動物公園循環から説明していきます。609系統は仙台駅から愛宕大橋、八木山、青葉山、青葉通を経由して仙台駅に再び戻る系統で、719系統は609系統とは反対経路を通る系統です。この系統の魅力は、ルートに坂道が多いため、スピードが出ているとジェットコースターのような感覚が味わえたところです。特に愛宕神社を過ぎてから東北工業大学方面へ登っていく際にはスピードが心地よく感じられました。また、客層も多様で、東北大学の他にも八木山周辺の様々な場所への交通手段となっていました。
 次に、757系統について説明します。757系統は仙台駅から広瀬通、青葉山、八木山、西の平、長町を経由しJR長町駅東口へ向かう系統です。この系統の魅力は、学生が帰宅する時間帯に運行され、山を経由するルートで夜景を楽しめたところです。他にもこの系統では広瀬通、川内、長町を経由しており、様々な場所からの景色を堪能することができました。
 東西線開業前は、仙台駅で多くの系統と多様な方向幕を見ることができました。しかし、今では地下鉄の駅に行かないと新しい方向幕を見ることができなくなり、手間が増えてとてもつらい(画像略)と感じています。一方で、新設された系統には循環のものや、新たなアルファベットを用いているものなど惹かれるものが多いのも事実です。これからは写真に残して記録していこうと考えています。特に地下鉄駅発着系統については種類も多いので見つけたときに随時撮影していきたいです。

IMG_3013.jpg


 上の地図はGoogle マップ上に757系統、609・719系統の通過する経路に色をつけたものです。青線は757系統が通過する部分、緑線は609・719系統が通過する部分を表しています。

4.参考文献

仙台市交通局 沿革−仙台市交通事業のあゆみ−(http://www.kotsu.city.sendai.jp/kigyou/pdf/29nendoban/01-05.pdf)
仙台市交通局 系統番号のご案内(Internet Archiveより)(https://web.archive.org/web/20140524210052/https://www.kotsu.city.sendai.jp/bus/keitou/index.html)
市バスダイヤ改正のお知らせ(Internet Archiveより)(https://web.archive.org/web/20060827203916fw_/http://www.kotsu.city.sendai.jp:80/bus/daiya/daiya2006/18.3.2.htm)
2014年の仙台駅付近を中心とした系統番号体系(Internet Archiveより)(https://web.archive.org/web/20140611034214/http://www.kotsu.city.sendai.jp:80/bus/keitou/pdf/keitou_sendai260401.pdf)
現在の仙台駅付近を中心とした系統番号体系(http://www.kotsu.city.sendai.jp/bus/pdf/1_sendaieki.pdf)

posted by TRFC at 13:00| Comment(0) | TrackBack(0) | あおば
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