2019年04月20日

諏訪湖花火大会2018・臨時列車運用記録(後編)

 前回記事では、8月15日に開催された「第70回諏訪湖祭湖上花火大会」における臨時列車の概要について記した。今回は、2018年同大会での臨時列車の編成記録から、普通列車の運用を推測する。

1.筆者の記録と編成ごとの記録
 筆者は花火大会当日、主に岡谷駅にて運用を記録した。そのときのメモを以下に示す。
suwa2018-table1.pdf
上記記録(以下岡谷メモと呼ぶ)と、インターネット上での目撃情報を元に、普通列車の運用を整理した。主に上諏訪駅を通る列車についてまとめてある。なお、E233系の運用については「鉄道ダイヤ情報」2018年9月号に記載されているため割愛した。
suwa2018-table2.pdf

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<画像:小田原発上諏訪行の団体臨時列車に用いられたE257系500番台NB-10編成。回9523Mで塩尻大門(貨物駅)へ回送され、花火大会終了を待つ。岡谷駅にて筆者撮影>
DSC_0014.JPG
<画像:岡谷駅の待避線に留置される213系H1編成。筆者撮影>

2.運用の推測
 第1章で示した情報をもとに、普通列車の運用を推測する。
 下表において、斜体部は筆者による推測、……は甲府以南や松本以北の運用が続くため省略することを表す。
<表:諏訪湖花火大会2018普通列車運用推測一覧>
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飯田線系統・岡谷近辺のみ
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 さらに、一部列車の箱ダイヤを以下に示す。太線は営業列車、細線は回送列車、点線は中略(上表の「……」に相当)をそれぞれ表し、青い線の列車は筆者による推測(上表の斜体部に相当)である。
・中央本線系統
N306+N304.gif
N307+N337.gif
N313+N302.gif
N314+N310.gif
N321+N320.gif
N334+N309.gif
N338+N301.gif
N339+N312.gif
N315.gif
N601.gif
N602.gif
N606.gif
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N614.gif

・飯田線系統
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R102.gif
R107.gif
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3.考察
 上記運用表から、臨時列車は列車番号ごとに以下のように分類されると考えられる。
<表:列車番号による分類>


 上諏訪駅を終点とする列車は、多くがそのままの方向に回送されている。また、上り列車は上諏訪止まりとせず茅野行きとしている列車が多数ある。上諏訪駅は花火大会当日、3番線と多数ある留置線上が臨時改札となるため使用できない。このため、実質2面2線となる同駅のホームをできるだけ早く空けるために、このような措置を取っていると予想される。
 辰野‐岡谷間には上り5本の臨時列車が設定された。この短く利用者もそこまで多くはない区間に5本もの臨時列車が存在する理由は、岡谷駅以遠に行けなかったり、岡谷駅の2番線をふさいだりする飯田線列車を移動しておくためであると考えられる。
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4.終わりに
 以上の調査から、花火大会に合わせ、単線区間・支線の存在・定期列車との兼ね合いなどの制約のある中で、多数の臨時列車が運転されたことがわかった。
 近年、諏訪花火臨時列車の愛称(「ナイアガラ」「スターマイン」)の廃止や、当日販売される常備券タイプの往復乗車券の発売区間大幅縮小といった残念なニュースが続いている。それでも、首都圏からの車両応援や見事なまでの列車運用は健在である。また、花火大会そのものも非常に素晴らしいものである。来年は是非諏訪湖花火大会に足を運んでみてはいかがだろうか。

5.参考文献
「JR時刻表」2018年8月号(交通新聞社)
「鉄道ダイヤ情報」2018年9月(交通新聞社)
「普通列車編成両数表」Vol.39(交通新聞社)
「JR電車編成表」2017夏(交通新聞社)
「中部ライン 全線・全駅・全配線 第3巻 八王子駅−松本エリア」(講談社)

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2018年12月29日

東西線開業以前の市営バスの思い出

 はじめまして、今年の4月に入会したSATです。宮城県仙台市出身です。私は鉄道に興味を持ち始めた時期が高校生の頃で、特定の電車や路線について興味を持ったり写真を撮ったりしたこともありませんがよろしくお願いします。ペンネームはSATです。SATは仙台空港鉄道の略称です。高校時代から通学のために乗っていた電車に仙台空港アクセス線のものがあったことからとりました。
 私は今回、仙台市営バス(以下、市バスと記載)の紹介をします。私は高校に入学してから、通学手段として市バスを使うようになったことで、その系統の豊富さに興味を持ち、バスの写真を撮るようになりました。現在、地下鉄東西線が開業したことで便利になった一面がありますが、中には開業後に消えた系統もあります。そこで今回は東西線開業前の市バスの思い出について書いていこうと思います。とはいえ、市バスのことについて詳しく知らない方が多いと思うので、初めに仙台市交通局の経歴と、市バスの仕組みについて説明してから思い出を書こうと思います。このような記事を書くのは初めてですが、最後までお読みいただければ幸いです。

1. 仙台市交通局の経歴
 仙台市交通局のホームページに記載された沿革の部分から、南北線開業から現在までの経歴をまとめたものを以下の表1に記しました。
表1. 仙台市交通局の南北線開業以後の経歴

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 仙台市交通局は平成8年に閖上出張所を、平成10年に南仙台出張所を閉所させました。また、その後には超低床バスや「るーぷる仙台」、各地へのシャトルバスの運行を開始しています。平成18年には白沢出張所の業務が他企業に委託され、さらにその後1〜2年の頻度で業務委託が行われています。平成27年には東西線開業に伴いダイヤ改正が行われたほか、東西線開業の約5か月後には地下鉄駅の周辺地域への接続改善のためのダイヤ改正が再度行われています。

2. 系統について
 私は、市バスを特徴付けるものはバスの電光掲示板(方向幕)に映っている二桁または三桁で構成される系統番号だと考えています。そこで、市バスの系統番号の意味について調べました。
 まず、系統とは起点、終点及び途中の経由地が異なるバスの運行経路の最小単位のことです。系統は行先表示を分かりやすくするため、数字やアルファベットで表されます。数字やアルファベットで行先表示を表したものが系統番号です。系統番号を用いることで漢字の読めない人が利用しやすくなる、案内が簡単になるなどの利点があります。系統番号はるーぷる仙台やシャトルバス等を除く全系統に付けられており、仙台駅を発着通過する(115、213系統など例外あり)系統は三桁、地下鉄やJR駅を発着する系統は二桁で上り下りは同一番号となっています。特に三桁表示の系統番号では数字の上位二桁で大まかな方向が把握できます。系統番号と方向の対応表を表2に記しました。

表2.市バスの系統番号とそれに対応する行先(平成30年4月1日現在)

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 そして、アルファベットは市内中心部へ向かう上り便の終点に応じて付く場合と、同一経路上を運行するものが複数ある際に市バス営業所や出張所、地下鉄駅等が終点の系統に付く場合があります。そこで、それぞれの場合のアルファベットを表3、表4に記しました。


表3.市内中心部へ向かう上り便に付くアルファベット

表4.営業所、出張所、地下鉄駅等が終点の場合に付くアルファベット
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 アルファベットで行先が識別できるため、途中で乗った場合にも終点が即座にわかるようになっています。これは漢字が読めない人が文字だけで行先を理解するために用いられます。この表記方法は経歴に書いた平成18年の系統番号変更が行われた際に採用されました。これ以前の系統番号は仙台駅を発着通過する系統のみに付番されているうえに、同一系統で上り下り番号が違うという欠点がありました。その欠点を改善して行先を理解しやすくするために、現在の表記に変更されました。
 次に、東西線開業以前の公式ホームページに記載されていた系統番号と行先の対応表を表5に記しました。

表5.市バスの系統番号と対応する行先(平成25年4月1日時点のもの)
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 表2と表5を比較すると、東西線開業前は新寺・志波町方面に充てられていた系統番号が300〜340番台で、開業後は300番台と変化し、対応する系統番号の範囲が狭まっています。実際に仙台駅中心の系統番号体系で比較してみると、開業後の300番台は308系統の志波町経由霞の目営業所行きの1系統のみとなっており、東西線の駅周辺地域へ向かう仙台駅起点の系統が減少しています。200、400、500、600、700〜710番台についても、開業以前は営業所や仙台駅から遠い地区を終点とした系統がありました。しかし、開業後はそのような系統がほとんど廃止となり、地下鉄駅が終点となる系統が増設されてそれと対応するように地下鉄駅が起点となる旧系統と代替できる系統が新たに作られました。東西線開業の影響をほとんど受けなかった100、730〜780、800、900番台については、元々車以外の手段では行きにくい場所が終点となる系統が多く、バスが最適な交通手段となっています。730〜780番台では尚絅学院高校を経由する急行と青葉山経由の長町駅終点の系統が、800番台では南町通を経由して交通局大学病院へ向かう系統が廃止されたのみです。


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 上の写真は廃止となった459系統、荒町・若林小学校循環の方向幕です。この系統の本数は少なく、あまり見ない系統でした。(撮影日:平成27年11月30日)

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 上の写真は廃止となった757系統、工学部・西の平経由JR長町駅東口行のバスの写真です。特に夜に運行するものでは、山を下って長町駅方面に向かうときに市街地の美しい夜景を見ることができる系統でした。また、青葉山キャンパスを通過している際に乗車する学生が多くいました。(撮影日:平成27年7月17日)

 南北線の駅やJRの駅を発着する系統では、東西線の駅を経由するように経由地が変更された系統が新設されることで、経由地から地下鉄駅への接続が良くなりました。その一方閉所された新寺出張所の管轄であった岡田車庫への系統が廃止されました。影響を受けなかった愛子駅、泉中央駅発着の系統は駅から遠く、バス以外の最適な公共交通機関が存在しない場所が終点となるものが多く、その地域の交通において重要な役割を果たしています。
 また、東西線開業の影響を受ける地域では地下鉄による交通が主流で、その補助としてバスを用いるような運行に変更されています。

3.思い出
 これまでは東西線開業以前の市バスの系統や経歴について説明してきたので、ここからは地下鉄東西線開業時に廃止になった思い出深い系統について書いていきます。
 まず、609・719系統の動物公園循環から説明していきます。609系統は仙台駅から愛宕大橋、八木山、青葉山、青葉通を経由して仙台駅に再び戻る系統で、719系統は609系統とは反対経路を通る系統です。この系統の魅力は、ルートに坂道が多いため、スピードが出ているとジェットコースターのような感覚が味わえたところです。特に愛宕神社を過ぎてから東北工業大学方面へ登っていく際にはスピードが心地よく感じられました。また、客層も多様で、東北大学の他にも八木山周辺の様々な場所への交通手段となっていました。
 次に、757系統について説明します。757系統は仙台駅から広瀬通、青葉山、八木山、西の平、長町を経由しJR長町駅東口へ向かう系統です。この系統の魅力は、学生が帰宅する時間帯に運行され、山を経由するルートで夜景を楽しめたところです。他にもこの系統では広瀬通、川内、長町を経由しており、様々な場所からの景色を堪能することができました。
 東西線開業前は、仙台駅で多くの系統と多様な方向幕を見ることができました。しかし、今では地下鉄の駅に行かないと新しい方向幕を見ることができなくなり、手間が増えてとてもつらい(画像略)と感じています。一方で、新設された系統には循環のものや、新たなアルファベットを用いているものなど惹かれるものが多いのも事実です。これからは写真に残して記録していこうと考えています。特に地下鉄駅発着系統については種類も多いので見つけたときに随時撮影していきたいです。

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 上の地図はGoogle マップ上に757系統、609・719系統の通過する経路に色をつけたものです。青線は757系統が通過する部分、緑線は609・719系統が通過する部分を表しています。

4.参考文献

仙台市交通局 沿革−仙台市交通事業のあゆみ−(http://www.kotsu.city.sendai.jp/kigyou/pdf/29nendoban/01-05.pdf)
仙台市交通局 系統番号のご案内(Internet Archiveより)(https://web.archive.org/web/20140524210052/https://www.kotsu.city.sendai.jp/bus/keitou/index.html)
市バスダイヤ改正のお知らせ(Internet Archiveより)(https://web.archive.org/web/20060827203916fw_/http://www.kotsu.city.sendai.jp:80/bus/daiya/daiya2006/18.3.2.htm)
2014年の仙台駅付近を中心とした系統番号体系(Internet Archiveより)(https://web.archive.org/web/20140611034214/http://www.kotsu.city.sendai.jp:80/bus/keitou/pdf/keitou_sendai260401.pdf)
現在の仙台駅付近を中心とした系統番号体系(http://www.kotsu.city.sendai.jp/bus/pdf/1_sendaieki.pdf)

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2018年10月28日

品川新駅(仮称)設置に伴う京浜東北線南行線路切り替え工事

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品川駅5番線に入線する一番列車


(1)はじめに
 2014年、東日本旅客鉄道は旧田町車両センターの跡地などを利用し、品川駅〜田町駅間に山手線と京浜東北線の列車が停車する新駅(以下、品川新駅)を設置すると発表した【出典1】。現在、2020年の暫定開業に向けて工事が進んでいる。その一環として2018年6月16日の終電後から6月17日の午前にかけて品川駅周辺で京浜東北線の線路切り替え工事が行われた。その一部始終を報告する。

(2)工事概要
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図1.品川駅線路切替工事概要図(品川駅付近配線略図、一部の配線は省略している。)

(参考:JR東日本 プレスリリース【出典2】)

 今回の工事による主な変化は以下の4点である。
 ・現行の京浜東北線南行の線路を品川新駅の設置される東側へと移設する。
 ・それに伴い品川駅の京浜東北線南行ホームを4番線から5番線へと変更する。
 ・移設した線路端を切り替える。
 ・異常時の折り返し能力向上を目的として横浜方の分岐器の使用を開始する。

(3)6月16日、工事前日
 品川駅4番線に京浜東北線南行が発着する最後の日である。翌日の線路切り替え工事後京浜東北線の発着ホームが変更になる旨を告知する掲示物が駅構内の至る所に掲示されていた。

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写真1.発着ホーム変更を告知する横断幕

 また、すでに品川駅4,5番線の案内板にはシールが貼られており、翌日の工事に向けすでに準備が行われていることが伺えた。

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写真2. 3,4番線の案内板。4番線側がシールになっている。


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写真3. 5,6番線のホーム上案内板。シールの隙間から水色がわずかにのぞいており、ここが京浜東北線のホームになることをうかがわせる。


(4)6月17日 線路切り替え工事当日
 線路切り替え工事当日である。工事に伴い、始発から東海道線(上野東京ライン)と京浜東北線の一部区間で運転を見合わせた。並行する山手線では輸送力を補うために内回り、外回りともに臨時列車が運転された。

・東海道線(上野東京ライン)
 東海道線は東京駅〜品川駅間で午前7時40分ごろまで運休した。東海道線上り列車は品川駅で折り返し運転を行い、宇都宮線、高崎線、常磐線からの上野東京ライン東海道線直通列車は東京駅で折り返し運転を行った。これに伴い品川始発の常磐線特急2本が東京始発に変更になったほか、寝台特急「サンライズ出雲・瀬戸」の終着駅が東京駅から品川駅に変更された。

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写真4.東京駅8,7番線の電光掲示板。「ときわ51号」の横に赤文字で「始発」の文字があるのがわかる。


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写真5.品川駅止まりとなった「サンライズ出雲・瀬戸」。通常のダイヤでは品川駅には停車しない。


・京浜東北線(品川以南)
 京浜東北線は品川駅〜上野駅間で運休した。品川以南では品川駅と蒲田駅で折り返し運転を行い、品川駅〜蒲田駅間は通常よりも少ない本数での運行となった。蒲田駅では約半数の列車が中線で折り返しもしくは留置線への引き上げを行っていた。ちなみに、南行ではポピュラーな蒲田行きであるが、2018年7月現在、北行の蒲田行きは蒲田以南の北行終電のみであり、日中には見られない。品川駅では3番線のみを使って折り返し運転をしており、折り返しには横浜方に新設された分岐器を用いていた。品川行きは2018年7月現在、北行南行ともに定期で設定はない。また、品川駅では階段付近で職員がプラカードを持ち、山手線や上野東京ラインの利用を呼び掛けていた。事前に京浜東北線の運転を見合わせることは告知されていたが、客への周知はあまりできていなかったらしく、押し寄せる客の対応で苦労していたようだ。

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写真6.定期列車では設定のない品川行き。


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写真7.品川駅3番線で折り返す大船行き。


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写真8.蒲田駅、北行の臨時の時刻表。通常よりも本数が少ないことがわかる。2018年9月現在のダイヤでは休日の6〜8時台は毎時12本だが臨時ダイヤでは半分の毎時6本である。


・京浜東北線(上野以北)
 上野以北では東十条駅と上野駅で折り返し運転を行い、東十条駅〜上野駅間は通常よりも少ない本数での運行となった。上野駅では4番線に到着した後、一旦田端方にある留置線に引き上げ、その後山手線の線路を横断し1番線へと入線していた。また、定期の上野行きは深夜の北行に1本あるのみで南行にはない。

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写真9.定期列車にはない南行の上野行き。北行でも深夜に一本あるだけである。


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写真10.大宮方の留置線で折り返し、上野1番線に入線する列車。増発した山手線と平面交差するがその間を縫うようなダイヤ設定である。


・上野駅での折り返し運転
 以下の図1〜図3は上野駅1〜4番線付近の配線略図である。(一部の配線は省略している。)

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図2.上野行き南行列車が上野駅4番線に到着する。

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図3.山手線外回りの線路をまたいで田端方の留置線に引き上げる。

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図4.山手線内回りの線路をまたいで上野駅1番線に入線する。


・運転再開
 上野東京ラインは午前7時40分ごろに品川近辺を発着する電車から順次運転を再開した。京浜東北線はその後も工事を続け、臨時列車最後の品川行きが午前10時6分発磯子行きとして3番線で折り返した後、北行は通常の運転に戻った。午前10時40分ごろ移設した南行新線の試運転が行われ、試運転列車9915Aはそのまま品川始発の磯子行きに充当となり、この後京浜東北線は順次運転を再開した。なお品川駅5番線は今まで「鉄道唱歌」が発車メロディに用いられていたが、今回の工事で2018年6月現在まで採用例のなかった新曲「おはよう」【出典3】に変更された。

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写真11.真新しいバラストが光る南行の新線を初走行した試運転列車。徐行で品川駅5番線へと入線した。


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写真12.試運転列車はそのまま南行列車に充当された。多くの工事関係者や鉄道ファンに囲まれ新メロディを背に出発していった。


 なお、上記の工事の様子はJR東日本のYoutube公式チャンネルに動画が投稿されているため、興味のある人はぜひ見てほしい。
公式チャンネルJR東日本
URL: https://www.youtube.com/channel/UCioFlMsGwVfA-uWnn0ZWo_Q
【サービス品質よくするプロジェクト】「線路切替工事」編
URL: https://www.youtube.com/watch?v=aX8E1-fkWuo

参考文献
【出典1】JR東日本プレスリリース「田町〜品川駅間に新駅を設置し、まちづくりを進めます」
URL:https://www.jreast.co.jp/press/2014/20140604.pdf
【出典2】JR東日本プレスリリース「品川駅線路切換工事に伴う列車の運休について」
URL: https://www.jreast.co.jp/press/2017/tokyo/20180227_t02.pdf
【出典3】品川駅新発車メロディ「おはよう」追加,鉄道モバイル(2018年9月14日参照)
URL: http://www.te2do.jp/newcnt/detail/?sid=589&xid=%E2%80%AC
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2018年10月14日

諏訪湖花火大会2018・臨時列車運用記録(前編)

 先日8月15日に、長野県諏訪市・上諏訪駅周辺にて「第70回諏訪湖祭湖上花火大会」が開催された。この花火大会は、約4万発の花火が打ち上げられ、およそ50万人もの人々で賑わう全国最大規模のものである。その特徴はなんといっても音であり、四方を山に囲まれた諏訪湖上から打ち上げるため、音がお腹まで響いてくる。まさに「ドン、バン、ズン。五感に響く」(諏訪湖花火キャッチコピーより)花火大会である。また、諏訪湖花火大会は鉄道ファンに注目されるイベントでもある。なぜなら、50万人の来場者をさばくため、多数の臨時列車が運転されるからである。その中には、普段は首都圏で運用されている車両が応援にやってきて充当される列車も存在する。
 本記事では、そんな諏訪湖花火大会当日の列車運用について研究し、2018年の運用に就いた編成を記録していく。

1.諏訪周辺の運転系統
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<画像:諏訪周辺の路線図(筆者作成) 黒い太線と黄緑色の線はJR東日本、橙色の線はJR東海、灰色の線はアルピコ交通(松本電鉄)の路線である。「中部ライン 全線・全駅・全配線 第3巻 八王子駅−松本エリア」(講談社/川島令三著)より筆者作成>


 平日午後の諏訪周辺の列車運転系統は、概ね以下のようになっている。
<表: 平日午後の諏訪周辺の列車運転系統>

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 岡谷‐塩尻間は、特急・普通列車ともに主にみどり湖(塩嶺トンネル)経由の新線で運転されている。ほかに飯田線直通列車が川岸駅経由で、辰野‐塩尻間はほぼ独立して運転される。岡谷から辰野経由で塩尻方面へ向かう列車は朝の下り1本のみ存在し、中央東線と中央西線を直通運転する列車は現在定期では運転されていない。

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<画像:中央本線の新型特急E353系>


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<画像:現在の中央本線普通列車の主力211系>


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<画像:飯田線直通列車の213系(JR東海車)>


2.花火大会当日の動き
 小淵沢‐塩尻間における、16時‐22時の通常の平日ダイヤグラムを以下に示す。
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<図:小淵沢‐塩尻間の平日ダイヤ。黒色の線が普通列車、赤色が特急列車、青色が快速列車を表す。信濃境・すずらんの里・青柳・みどり湖及び辰野支線の各駅は省略している。JR時刻表2018年8月号及びJR東日本Webサイトより筆者作成>


 JR東日本長野支社のプレスリリースによれば、本年は中央本線(みどり湖経由)において、上下各42本の臨時列車が運転されたとのことである。花火大会当日の臨時列車を含めた同区間・同時間帯のダイヤグラムを以下に示す。
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<図:小淵沢‐塩尻間の2018年8月15日におけるダイヤ。3526M快速「みすず」を除き、青色の線で表された列車が臨時列車である。上図同様に筆者作成>


 このうち、茅野‐上諏訪間の普門寺信号場から岡谷駅の間は単線区間となっている。上図より、同区間での行き違いはほとんどが駅で行われていることがわかる。
 なおこの日は、中央本線・篠ノ井線松本以南にて運用車種と両数の変更(普段3両の列車は6両へ増結)が行われるため、大糸線や篠ノ井線長野方面から上諏訪方面に直通してくる列車の一部が松本止まりになる。また、飯田線から上諏訪・茅野まで直通する列車は、夕方以降は全て岡谷止まりとなる。これは飯田線方面への列車が主に2両・クロスシートの車両で運転されるため、混雑する時間帯の岡谷‐上諏訪間の輸送には適さないからであると考えられる。

 前述の通り、この日は首都圏で走っている車両が臨時列車の運用に就く。本年は、青梅・五日市線用のE233系青661編成と、南武線用のE233系N36編成が用いられた。

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<写真:青梅・五日市線用のE233系青661編成>


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<写真:南武線用のE233系N36編成>

 他にも、長野車両センター所属の211系もほぼフル稼働で用いられた。

 後編では、当日の記録をもとに、車両運用を推定する。

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2018年09月30日

京浜東北線最終上野行きの妙。

 お久しぶりです。JKです。
まもなく10月より本学では後期の授業が始まります。8月は授業が終わったと思ったらお盆明けまで他団体の公演の準備に集中講義と大学に通いっぱなしでした。9月はさまざまなハプニングに遭いましたが、初めて北陸に行くことができました。とても素敵な場所でした。(後々記事にできれば・・・。)やはり大学生最大のメリットは平日が休みになることですね。(笑)思えば去年は18きっぷで初めて遠くへ出かけましたね。(過去記事参照)次の休みには関西にまた行きたいですし、中国・四国方面も行ったことがないのでぜひ行きたいです。
 この記事の原案を最初に書いたのは7月でした。9月半ばに四国に向かう予定がありましたが豪雨の影響によりサンライズ号が運休し結局取りやめに・・・。(;´д`)トホホ。

 当会では大学祭へ向けて準備が着々と進められています。東北大学の大学祭へお越しになった際にはぜひ当会の展示もご覧になっていただければと思います。

 さて、本題に移らせていただきます。京浜東北線の蒲田以北発北行最終列車の行先は上野です。なぜ上野行きなのかは気になるところです。ちなみに品川〜田端間を並走する山手線の内回り電車の最終は品川を0時26分に発車する池袋行きです。京浜東北線はその後に0時28分発の赤羽行き、0時46分発の上野行きがあります。(平日ダイヤ)

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 私が考えられることとしては上野までの山手線駅を利用する乗客に20分の猶予を与えられること、始発駅を増やすことで上野以北の駅から北行を利用する乗客が早朝より利用できること*、でしょうか。
 ここで個人的に一番気になるのは、終着したあと、どこへ行くのだろうか。ということです。最寄りの車庫は東十条。まさか東十条まで回送?



ということで検証してみました。(検証?観察?)



 当該列車は大船を23時48分に発車する各駅停車上野行き(2338C列車)です。
この列車は蒲田より先、品川・東京方面に行く最終列車です。ちなみに東海道線の最終東京行きは大船23時7分発で、終電まで品川行きが3本ありますがこちらも京浜東北線より早く出発するため大船、横浜以北の東海道線停車駅の乗客に対する需要も担っています。
休日ダイヤでは列車番号は変わります(2334B列車) が、到着時刻に変更はありません。
上野に翌1時6分に到着します。



さて、


この列車はどこで夜を明かすのでしょうか???

駅舎はこの列車の到着後に閉まるので、駅西側(↓上野駅公園口に向かう坂から撮影)から観察するしかないのでしょうか?

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外から見る予定でしたが、発車まで見送れるとのことなのでしばし待機。

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 大宮方面に動き出します。

 なんと!

 上野駅北側の留置線で夜を明かすようです。(写真はイメージです。)留置線は山手線の線路に挟まれる形であります。配線等の詳細は次週以降に別の会員による今年6月に行われた品川駅の線路切換工事についての記事に一任します。ぜひお楽しみにしていてください。

 深夜には保線作業が行われますし、駅に留めておくよりは都合がいいのでしょうね。

 このような感じで京浜東北線は魅力にあふれていると思います。
ダイヤ設定や配線、大船行きがなかなか来ない折り返し運転列車の連続など興味深いことはまだまだあると思います。またの機会に調査したいと思います。
みなさんもぜひご利用ください!(何様)

最後までご覧いただき、ありがとうございました!


* 上野を発車する次の列車は蒲田を始発とする上野4時52分発の列車。上野始発の列車の存在によりおよそ20分早く目的地へ向かうことができます。
*2 完全に余談になりますが、平日のC列車は蒲田始発の運用、土休日のA列車は南浦和または東十条始発の運用です。



(後日談)
 先日、東京に行く機会があり記事にするのだからしっかり見ておこうということで上野駅北側にある橋から留置線を眺めてみました。

 
IMG_4698.JPG


一番右が京浜東北線北行で、E235系が山手線外回りです。よくみると山手線の間に線路があるのがわかります。

今度は深夜ロケでもしてみたい。。。
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2018年09月23日

新歓乗車会前後談

 こんにちは、TXです。当ブログへの投稿は2度目でございます。今回は先日投稿した新歓乗車会(コチラ)の前後に何があったかを紹介したく存じます。 
 新歓乗車会のルールは現地集合・現地解散となっているのでそれまであるいはその後に何があったかはメンバーごとに異なります・・・という訳で、これはあくまで私の旅の紹介という形となります。
 では早速参りましょう。




 ある夕方のこと。私は新歓乗車会にどうやって行くか、そしてその後どうするか考えていました。そこであることに気づきます。
 よくよく考えるとこの新歓乗車会以前に私は生まれて一度も山形新幹線、いや、ミニ新幹線に乗ったことがありません。新歓乗車会でせっかく山形に行くのです。この機会にぜひミニ新幹線であるつばさに乗ろうではありませんか。

 ということで、先輩の「休みは自由席が混む」というアドバイスを聞き、つばさ192号(17:32山形発)の指定券(山形〜福島間)を購入しました。なお、乗車券に関しては「小さな旅ホリデーパス」をあらかじめ購入し、使用しております。指定エリア内の普通・快速列車に1日乗り放題、特急券を購入するとつばさも新庄〜福島間に限り乗れるという周遊きっぷです。

 さて、迎えた新歓乗車会当日。私は嬉々として北仙台駅8:25発、山形行きの快速列車に乗り込みました。そして揺られること1時間、山形駅に到着。ここで他のメンバーの皆さんと合流しました。ここから新歓乗車会の始まりです。この様子に関しては上のリンクを参照してください。


 (ここより先は新歓乗車会終了後の出来事です。)
 前回は寒河江駅に戻ったところまで書きましたが、その後メンバーの多くは左沢線に乗車し15:40頃山形駅に戻りました。実質ここで解散といったところでしょうか。
そのときに乗車した車両がコチラ↓です。キハ100系とは似て非なる、1993年運行開始の左沢線専用車。そう、キハ101系でございます。

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 そうして私は山形駅に戻って来たのですが、つばさ号の発車まで時間があります。しかし私はノープラン。何をしよう・・・と思った次の瞬間私の目にとまったものは観光案内所。
 私は勇気を出して係員に訊いてみます。
 「すみません、今から1時間で行って戻ってこられる観光施設はありますか?」
 すると「霞城セントラルや山形城址公園がおすすめです」という旨の返答が。これは行くしかありません。
 さて、まず向かったのは霞城セントラル。山形駅に併設された高層ビルで、その24階には展望台があります。そこからの光景がコチラ↓。

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 いい眺めです。見てみるとわかります。よく晴れた空が、そのよさを一層引き立たせます。
 さて、この素晴らしい光景に別れを告げた私は山形城址霞城公園へと向かいます。この公園の周りには大きな堀が。しかも博物館や郷土館、そして美術館が併設されているとか。
到着したところで先ほどの観光案内所で渡されたガイドを確認してみます。するとそこには衝撃の事実が。

 「開館時間 9:00(美術館は10:00)〜16:30」

 時計を確認してみます。もう16時を過ぎています。これでは入れたとしてもほとんど見られません。こうなったらせめて城の中を見ていくか・・・と思った矢先、城の扉が目の前で閉まりました。悪いのはノープランで山形観光しようとした私です。
 とりあえず園の周りを一周したあと、私は霞城セントラルに戻って参りました。すると、喉が渇いたという猛烈な感覚に襲われました。
 そこで飲んだのがコチラ↓のクリームソーダ(680円)。このときの水分が戻るという感覚は忘れられません。

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 そうして活力を取り戻した私が次に向かったのは、クリームソーダを飲んだ喫茶店のすぐ上にある体験施設である山形県産業科学館。ここでは発電の仕組みや地球環境、科学現象などを学び、体験することができます。主なターゲットは幼い子どものようですが、大学生(しかも文系)である私でも楽しめる施設でした。

 その後は山形駅構内に戻り、お土産探し。するとそこには愛知名物のキリンラーメンが。売られている場所と時期(下記参照)の両方の意味でこれは珍しいと思った私はその中から醤油味と味噌味をチョイスし、即購入。この場違いなお土産を携えて私はつばさ号に乗車するのでした。

 (注)キリンラーメンとは、愛知県を中心に1965年から販売されているインスタント麺。長らくその名とパッケージで販売されたが、「大人の事情」により「キリマルラーメン」という名に変わってしまうとのこと。麺に豆乳が含まれているのが特徴で、他のインスタント麺とは異なるまろやかな味わいを楽しめます(実際に私が食べた感想)。

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 コチラ↑が山形新幹線用ホームへの通路。私は新幹線専用ホームの存在を知らず、これを見て新幹線 (ミニ新幹線である山形新幹線は規格上厳密な定義の新幹線には該当しませんが) の特別さを実感しました。

 その通路を抜け、いざつばさ号とご対面。

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 嗚呼、新幹線は素晴らしいですね。いつ見ても新幹線を見ると旅行しているという実感が沸きます。・・・と、つばさの車体を見ていつまでも感銘に浸っているわけにはいきません。乗車し、発車を待ちます。
 しばらく時間が過ぎて17時32分。つばさ号が発車しました。発車後すぐに新幹線特有の車内チャイムが流れます。国道13号線を走る車や陽が落ちる山を眺め、軽快なユーロビートを聞きながら過ごす優雅な時間。そんな時間は山形新幹線初乗車の私にとって申し分ない、満足できるものでした。しかし、そんな時間がすべてではありません。

 赤湯駅を発車し、ここからどんな光景が見られるかとわくわくしていると、列車は置賜(おいたま)駅で停車してしまいました。あれ?置賜駅は停車駅には入っていなかったような・・・。そう、これは対向列車との待ち合わせによるものでした。所要時間は10分ほど。正直ここまで長いとは思いませんでした。他の便と所要時間を見比べなかった私が悪いのですが。

 そしてもうひとつ驚いたのが米沢〜福島間にある板谷峠を越える時の遅さ。その理由は何なのかと疑問に思い後に調べてわかりましたが、この板谷峠はJRの幹線で最も急な勾配で、昔は補助機関車やスイッチバックを駆使しなければ越えられない場所だったそうです。
この急勾配こそが板谷峠での速度を上げられない要因、というわけです。

 ・・・と、いろいろあって19時01分。ようやく福島駅に到着・・・の前に一大イベントがあります。それは何かと言いますと、E2系との連結でございます。

 これまで私は連結される側(E2&E5)には何回も乗車しました。しかし連結する側(E3&E6)には一度も乗車したことがありません。いったん停車し、再びゆっくり動き出し、E2と連結するというプロセスを連結する側から味わうという興奮。まさにちびっ子とマニア専用のそれでございます。

 そのイベントも終わり、ドアが開き、私は下車しました。同時に私は連結部分へ。そして撮った写真がコチラ↓。

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 さて、そんなE2&E3を見送った後、私は福島の土を踏みました。そして振り返ると福島駅。もうすっかり日が暮れています。

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 ここに長居をしてはいられない。仙台行きの列車は19時35分発。残り時間は約20分。急がねば・・・と思った瞬間、空腹感に襲われました。
 福島を後にするのは夕食を食べてからにしましょうか。山形同様福島だってノープランで来ていますが問題ありません。そしてどうせなら福島ならではのものを食べて帰りたい・・・と思いながら駅周辺を歩いているうちに見つけた店は家から近くにあったり、品物が売り切れていたり、時間の関係上閉店していたりしていました。

 そうして歩くうちに、結局私は挫折し、さぼてんのカツカレーを食べました。ほどよい辛さのカレーにジューシーなトンカツが乗った、豪華なものです。空きっ腹においしいカレーを入れる幸せ。先ほどの苦悩は何だったのか。

 帰りの列車まで少し時間があります。先述の19時35分発の次は20時51分発。現在時刻20時20分。観光には少し厳しい約30分の空き時間を駅ナカで過ごした後、私は無事20時51分発仙台行き普通列車に乗り、信号故障の影響を若干受け仙台駅に数分遅れて到着、仙山線に乗り換え北仙台駅に22時30分頃無事到着したのでした。




 さて、いかがだったでしょうか。以上が私TXの新歓乗車会前後の旅の報告でした。ご閲覧ありがとうございました。
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2018年09月16日

2扉転クロ! 115系3000番台

 今回は数ある115系(新製車)の中でも異彩を放つ3000番台についてです。
 115系3000番台は、1982年11月ダイヤ改正を控え、広島地区の増発に向け編成単位を6連→4連に短縮し、同時に老朽化した153系を置き換えるべく登場しました。1982〜1983年の間にクハ21組42両、モハ12ユニット24両の計66両が新製されました。
 従来の115系との違いや特徴は
・前面窓ガラスの支持方式が金属押さえ金
・パンタグラフ(PS16)2基搭載
・117系に準じた2扉車体、転換クロスシート(ドア付近と車端部はロングシート)
・塗屋根で通風器やランボードは201系と同様
・千鳥配置の側面行先表示器                    etc… 

201系などの当時の最新系列に準じたマイナーチェンジが行われたようです。もはや別形式…。
 塗装はクリーム1号を下地に青20号の帯。いわゆる「瀬戸内色」です。帯は塗装工程省力化のため塩化ビニールテープが採用されました。
 配置は全車が下関運転所*でした。1982年度製造分はオール3000番台の4連が6本24両、下関所の111系6連の4連化で捻出したモハと4連を組むクハが15組30両で、前者は冷房車、後者は非冷房(冷房用電源すらない)かつ車齢の高い111系と当面組むことになる*2 ため、冷房準備車*3 とされました。具体的には、屋根の将来クーラーを取り付ける部分を塞ぎ板で塞ぎ、冷房ダクトを設置済み(扇風機併用)としました。翌年には一部編成の冷房化のためモハ6ユニット12両が増備され、オール3000番台12本、混結9本となりました。増備はここでおしまいです。
 ちなみに、新製回送時の編成は、初め3回は冷房準備クハ2両に冷房車4連2本を挟んだ4M6Tの10両編成でした。それ以降は、クハ(3010〜3021、3110〜3121)は115系(4M2T)6両又はクモヤ90形・111系(5M1T)6両を、1983年度製造のモハ(3007〜3012)は115系(2M2T)4両を控車として回送されました。
 その後、JR化までに111系との混結編成についてはモハの115系化*4 とクハの冷改がなされました。余談ですが、広島地区から撤退した111系のクハは網干、大垣を始め各区に転属しました。先頭車不足が深刻だったのでしょうか…。さて、JR化後の1992年には宮原区から117系改造の115系3500番台モハが4ユニット転属し、3000番台クハと編成を組みました。さらに2001年に宮原区の117系300番台から3ユニットが3500番台として転用され、3扉モハに3000番台クハの編成は2編成のみとなりましたが、2015年にその2編成の3000番台クハ4両全てが廃車されたため、2018年現在活躍するのはオール2扉車の編成のみとなっています。下は登場時とJR化直後の編成表です。(国鉄/JR電車編成表より)

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 塗色は、1993年以降は3000番台を含む編成全てが瀬戸内色から白地にグレーと5色の帯の「広島快速色」へ、さらに2004〜2008年度には30N体質改善工事によって白地に茶色と青帯の「広島更新色」へ変更されました。オリジナルの瀬戸内色はもう拝めないのか…と思いきや瀬戸内色の3扉車と組む3000番台未更新クハが2005年に広島快速色から瀬戸内色に復活。当時の広島地区は塗装がバリエーションに富んでいたんですね。なお、2018年現在は2010年以降の単色化で見事に全編成が末期色濃黄色と化しています。

115右.jpg


115左.jpg

広島更新色(上)と末期色(下)(たこちゅう氏より拝借)

 体質改善工事についてですが、同僚の2000番台などとは違い、座席はほぼ新製(3500番台は改造)当初のままです(トイレ横の座席は撤去)。そのほかは前面窓ガラスの一体化やドアボタン設置など、一般的な30Nの施工内容です。

車内.jpg


ドアボタン.jpg

3500番台体質改善工事車の車内(上)と同番台に設置されたドアボタン(下)(投稿者撮影)

 227系投入によって2016年3月ダイヤ改正より岩国以西に運用範囲が縮小し、今後の動向が注目される3000番台ですが、最後の1両が引退するその時まで、元気に走り続けて欲しいものです。
 末筆ながら、平成30年7月豪雨で被災した地域の復旧と不通路線の再開を願っています。

* 現:下関総合車両所運用研修センター。3000番台は一時期広島運転所に転属したが2018年現在は全車下関所属。
*2 3000番台は111系と混併結可能な設計。
*3 将来容易に冷房化出来るよう準備工事が施行された車両。
*4 非冷房モハと組んだ時期もあったようだが、1987年4月1日時点では全て冷房車となっている。

参考文献
鉄道ピクトリアル1986、vol.36、No.2、通巻No.459(電気車研究会)
        1986、vol.36、No.9、通巻No.469(電気車研究会)
        2009、vol.59、No.7、通巻No.820(電気車研究会)
鉄道ファン1982年12月号(交友社)
国鉄電車編成表‘83年版(ジェー・アール・アール)
       ‘84年版(ジェー・アール・アール)
JR電車編成表‘87年版(ジェー・アール・アール)
      ‘90年冬号(ジェー・アール・アール
      ‘91年夏号(ジェー・アール・アール)
      ‘08年夏号(ジェー・アール・アール)
J-train 2017年秋号 通巻68号(イカロス出版)

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2018年09月09日

考:仙台地区719系の現状

序論
 初めまして。たこちゅうと申します。
 趣味は撮ることも乗ることもするので一概にこれとは言えませんが、最近は仙台地区でよく写真を撮っています。よろしくお願い致します。
 今回は、最近仙台地区からの撤退が進んでいる719系について書こうと思います。実は私は約15年前に仙台に住んでいたことがあり、仙山線の719系によく乗っていたことは幼少期の良き思い出でした。しかし、現在719系は後継車両の導入により数を減らし、今や細々と活躍するのみになってしまいました。そこで、この記事では仙台地区の719系の現状の活躍について整理してみようと思います。

1.719系の簡単な概要
 719系(0番台)は、老朽化した急行型電車451系・453系の置き換え用として平成元年に登場した。451系・453系から部品を一部流用することでコストを抑えつつ、3扉の車体とすることで仙台地区のラッシュ時の混雑緩和に貢献した。また奥羽本線には、山形新幹線の開業に伴い標準軌用の5000番台が投入された。
 現在の仙台車両センター(以下仙セン)に配置された0番台84両は、登場当初は東北本線や仙山線に投入されたが、後に狭軌時代の奥羽本線福島口や磐越西線、常磐線、更には秋田支社に転属して秋田地区の奥羽本線にも進出する等の活躍を見せる。しかし後継車両であるE721系1000番台の投入に伴い廃車が進み、現在では常磐線、磐越西線と秋田地区の奥羽本線の運用を残すのみとなってしまった。
 次の章では、現在残されている数少ない仙センの719系の運用について述べることとする。

2.仙台地区に現存する719系の運用
 2018年7月現在稼働している仙センの719系は、H-4、H-12、H-15、H-16、H-17、H-19、H-20、H-22、S-27、H-40、H-41編成の計11本22両である。
 2-1.常磐線運用
  2018年7月現在、719系は常磐線の浪江〜原ノ町間を往復する運用がメインである。4両編成で早朝に仙台を出発し、原ノ町と浪江の間を計10往復した後、深夜に仙台に帰ってくるという運用が組まれている。東日本大震災と原発事故の影響により富岡〜浪江間が不通であることから取られている措置だが、全線開通後には同区間の719系の活躍にも何かしらの変化が起こるものと思われる。

 2-2.磐越西線運用
  磐越西線の719系は仙セン所属であるが、会津若松派出所に常駐して4両編成で運用されている。会津若松常駐車は赤べこのラッピングが特徴的な赤と黒の塗装であり、異彩を放っている。現在会津若松にはH-12編成とH-15編成の2本が常駐しているが、時々検査の都合等で通常塗装のH-16編成やH-17編成が代走として磐越西線に現れる時もある。
  また、会津若松常駐車の719系には「フルーティアふくしま」用のS-27編成もある。この編成は車内でスイーツを楽しむことが出来る観光列車として改造されたものであり、土休日には719系で運転される定期列車に連結して6両編成で走行する姿を見ることが出来る。

3.2018年度の仙セン719系の特殊な動き
 3-1.E721系運用の代走
  2018年5月20日午前、仙台駅構内にてE721系1000番台のP4-8編成から発煙があり、午前中の東北本線のダイヤが乱れるというトラブルが起きた。これが原因でP4-8編成はパンタグラフ周りの修理のために運用を離脱せざるを得なかった。このとき、701系の4両編成1本が郡山総合車両センターに入場していたことに加え、E721系の2両編成2本が「相馬野馬追」ラッピングを張り付ける時期にあったことから車両不足が発生し、急遽翌日の5月21日午後から5月26日午前まで719系の4両編成がE721系1000番台の運用を代走する事態となった。この代走にはH-4編成とH-22編成が充当され、主に仙台〜原ノ町間の常磐線の運用を代走した。さらに夜には山下行や新地行として運行する姿も見せた。

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5/24 246M 太子堂〜南仙台にて


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5/26 226M 坂元〜新地にて


 3-2.719系陸前山王駅疎開車両の廃車回送
  運用を離脱した719系の一部は廃車待ちの状態となり、陸前山王駅脇の線路に疎開されていたが、順々に廃車回送が施行された。廃車回送は牽引する719系6両の後ろに廃車となる719系2両を繋げた計8両での走行となり、廃車の2両は動力をカットして運転するという興味深い運転形態が取られた。1編成ずつの廃車回送であったことから疎開中の全編成を解体場所である郡山総合車両センターに送るには長期間を要したが、7月11日にH-6編成が廃車回送されたのを最後に、陸前山王駅に疎開されていた719系は全て姿を消すことになった。

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5/14 9534M 岩沼〜槻木にて


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7/11 9534M 陸前山王〜岩切にて


(※車両側の列番表示である9533Mは設定ミスによるもので、正しい列番は9534M)

4.終わりに
 ここまで仙台地区における719系の現状を見てきたが、やはり全盛期の姿からは遠くかけ離れたものとなってしまっており、当時の彼らの活躍を知る者としては悲しい限りである。しかし、未だなお活躍を続ける一部の車両たちが出来るだけ長くその使命を全うすることを期待したい。

5.参考文献
 鉄道ピクトリアル1990年4月号(通巻526号) (電気車研究会)
 写真は全て筆者撮影

以上


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